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Life in Amsterdam

サラリーマンクライマー、山のない国でどこを登る?

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第17回ブロー遠征12日目

日時:1月3日(土) 11:00~
場所:Cuvier Rempart、95.2
参加者:ぶち

朝から快晴、気温は5度程あり寒すぎない。やっと打ち込めるコンディションになった。

前日裂けた指皮はまだ繋がっていない上に遠征疲れが出てきているがこれまでの悪天候での鬱憤を晴らすためにも打ち込むことに決定。

本来は午前中だけクライミングしてオランダへ帰る予定であったが、この晴天は続きそうだったので急遽滞在を1日伸ばすことにする。

まず向かったのがCuvier Rempart。宿題になっていたセバスチャンのNoir Desir Gauche (7b)をトライ。

地面はまだ濡れているが岩は乾いている。
DSC_0794d.jpg
快晴で気持ちがいい。
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Noir Desir Gaucheの岩は相変わらず下部のルーフ染み出しがあるがラインにはほとんど影響なし。

早速トライ開始。下部のムーブは慣れたので問題なし。右手スローパーから体を横に倒して左手を取りにいくところも今回は簡単にできた。

しかしそこから更に左のガバまでが遠い。

何度かそのムーブで落ちる。はまってしまったかなあ。

その部分だけのムーブをやってみたところ右手の位置をもう少し上げると体が伸びることが分かった。

その右手位置であると下から繋げるのが少し難しくなるがバランスで解決できそうだったので休憩して本気トライ。

今度は安定して左奥のガバまで体が伸びた。このガバさえ取れれば後の直上のグレード5もない。

ということで完登。ムーブとバランスが要求されるいい課題だ。

*この課題の下地は石が顔を出していて悪く、このような落ち方をするとすごく痛いです。

この課題を登っている間に前日裂けた指皮が更に裂け、最後のガバに溜まった雨水にぽっちゃり浸かってしまいヒリヒリ痛む。
DSC_0792d.jpg
片づけをしていたら男2人と女1人のパーティーがこの課題にやってきた。聞いたことのない言葉だったので東欧系かなと声をかけてみたらポーランドからやってきたとのこと。

なんと車で来たようで、しかも彼らはポーランド東方に住んでいるので20時間以上運転してきたらしい。ブロー以外にもフランス各地でクライミングをしてきたようだ。

以前にはイタリアから10時間以上運転してきているクライマーに会ったことがあるが彼らに比べると6時間の運転で住む僕はまだ恵まれているのかもしれない。

そのポーランド人の中でひとり強そうなやつがいて、話してみると彼はこれまでブローで7cを4つ登っているらしい。今回の滞在でその4つのうちの2つを登ったとのこと。

彼がこれからトライしたいとう課題を紹介してもらった。Noir Desirから20m程奥に行った岩にあるラインでHaute Tension (7c+)。

ムーブを説明してもらったが、上部でスローパーからダイナミックなムーブが要求されるようだ。

ちょっと僕にはまだ早いかな・・・

パーキングまで戻り次のエリアへ。

次のエリアは先週土曜に下見したRocher Fin。Memoire d'Outre Tombe (7a+)が目標課題。

エリアに近づいたころにふと思い出した。これまで触ってみようと思っていて天気に恵まれず触れていない課題があったなあ。

これだけ天気がいいとその課題も乾いているはず、ちょっと様子を見てみるか、ということで急遽Uターン、95.2へ向かう。

パーキングから300m程歩いて右手にあるのがこの岩。
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マッシュルームみたいな形の岩にあるラインがYogi (7b)。ルーフ部分に少し氷が残っているがラインには影響なし。

皮が裂けた指先が痛いのでテーピングを巻く。すでにNoir Desir Gaucheで体は温まっているので早速トライ。

初めにルーフを抜けたところを練習。バランスが悪いけどホールドはかかるし最後の一手もしっかりしているのでこの部分はそれ程時間がかからずに解決。

しかし問題はルーフ。ルーフ奥のアンダーからの一手が遠い。

ルーフを抜けたところにある縦クラックのかかりはいいがルーフ奥から一手目にそこを左手で取るのはリーチ的に厳しい。

試行錯誤した結果、まずは右手を伸ばしてそのクラックの横を押さえてトゥとヒールで体を支えて左手をクラックへ送るが、右手にはホールドらしいものはなく体の張力が必要になる。

手足のベストな位置を探るのに時間がかかったが漸くムーブが固まってきた。

休憩後本気トライ。

ルーフ下のアンダーから右手を伸ばす。トゥとヒールで体を固め左手をクラックへ。

順調かと思ったらいきなり右手がスリップして仰向けで落下!しかもクラッシュパッドのないところに・・・

腰と尻の間の部分から地面に着地し体中に電気が走る。皮肉にもNoir Desirで尻餅ついたところと同じ場所・・・

激痛だったけど幸い土の上だったのでNoir Desirの時ほどの痛みではない。クラッシュパッドの位置を変更。3枚も敷いていたのに全く意味なし・・・

これで一時戦力を喪失したが「自分ガンバ」と士気を高め休憩後もう一度トライ。

今度はルーフ出口でしっかりと両手保持できた。

そこからのムーブは先ほど解決していたので問題ないかと思いきや、疲れが出てきた。

やばいやばいと手を送って最後から一手前のホールドを左手で取る。

体を持ち上げようとすると左手指先のテーピングがずれてきた。

やばいやばいやばいと必死で体を上げて狙いを定めてデッド。

なんとか取れた。危なかったけど登りきることができた。

*クラッシュパッドの位置は事前によく確かめましょう。

これで完全に体力切れ、ホテルへ引き返す。

体はボロボロになったけど成果はあったので満足。

翌日はオランダに帰ることもあり、朝早めにホテルを出る。

快晴であるがこの遠征期間一番の寒さ、マイナス10度。車には厚い氷が覆い、ドアが開かず、力を入れると「バリッ」と音がして開く。
DSC_0804d.jpg
Bas Cuvierに行くもこの寒さと遠征疲れでモチベーション低し。

思ったとおり早朝のBas Cuvierにはクライマーらしき人はいない。

大量に降り積もった落ち葉も凍り付いており、上を歩くとパリパリ音がする。まるで大量のポテトチップスの上を歩いているようだ。

一応アップ開始。岩が冷たすぎて指先感覚なくなるし、朝露のためか若干湿気ている。足の指先もジンジンしてくる。
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これはクライミングというより拷問に近いな。登っても登っても体が温まるより手足の冷えの方が早い。
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途方に暮れているところにまた小鳥が。
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餌をやる人が多いから人に慣れているのだろうな。
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手で触れるくらいの距離まで近寄ってくる。
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暢気に写真を撮っていたらまた体が冷えてきた。とっとと帰るかとも思ったが、ちょっと触ってみたい課題があったのでそこへ移動。

その課題はLa Balance (7c+)。
DSC_0855d.jpg
チッピングされた一手目以外はすべてスローパーというブローらしい課題。

冷えた体に喝を入れ触ってみたが一手目の右手スローパーが止まらない。体も硬いし岩のコンディションも良くない。

体を動かさないと寒いのでそのムーブばかり連射。

それでも体が温まらない。

やっと右手が止まるようになったと思ったが今度は左手のスローパーが止まらない。課題名の通りバランスが必要だ。

その後も数回トライしたが体も一向に温まらず、足先も痛くなり、全く登れる気がしないので荷物を纏めてとっとと帰宅。寒すぎても登れないことを実感した。

遠征後日、オランダのジムKlimhalで登っているとセバスチャンが来ていたので「君の課題Noir Desir Gauche、登ったよ」と言ってみたらセバスチャン「知ってるよ、Bleau.infoでビデオ見たよ」とのこと。

僕が「Noir Desirもいい課題だけどNoir Desir Gaucheもムーブとバランスが必要ないい課題だね。左にトラバースしてガバに届けば後の直上は簡単で本当に短い課題だけどまさにボルダリングという感じだよね」と言ったらセバスチャンがこの課題を説明してくれた。

「Noir Desir Gaucheは別にプロジェクトとして設定して登った課題じゃなくてたまたま登った課題なんだ。そもそも初めてあの岩に行ったときはNoir Desirを登るつもりだったけど登り方が分からなくて左へトラバースして登ったところこれはNoir Desirじゃないってことで、それじゃあ別の課題かと言えばそんな課題は設定されてなくって、それだったら新しい課題として紹介してみよう、という感じだね。Noir Desirは7cだけど僕は一撃できてNoir Desir Gaucheは結構打ち込んだのでグレードははじめNoir Desirと同じ7cとしたけど、その後再登者の意見を聞いて7bにしたね。多分Noir Desir Gaucheを初登したときはムーブが洗練されてなかったから難しく感じたんだと思う。僕は核心のスローパーをはじめ右手カチ持ちしてルーフ下の左手を取った後にその右手カチ持ちをスローパー持ちに変えてから遠いガバを取りにいったけどShuichiははじめから右手スローパー持ちで処理してたね。」

普段はクールで寡黙なセバスチャンが饒舌に語ってくれた。やはり自分の開拓した課題を登ってくれるということはうれしいことなのだろうな。

このセバスチャン、オランダのクライミング関係のWebで紹介されている。

面白いのがこの中で彼は「パフォーマンスロッククライミング(山と渓谷社)」で説明されている「最も弱い環の原則」を子供の識字研究の例を用いて否定している。「最も弱い環の原則」とは「飛躍的な上達を狙うのであれば長所を伸ばすのでなく短所を克服することだ」という理論。

セバスチャンくらいのレベルになってくるとこれは長所・短所じゃなくてスタイルの違いじゃないかと感じるものの、僕はセバスチャンと同じスタイルだしなんか共感できる(とくに”No slabs or walls”というところなんか)。

昨年子供が生まれて登る頻度が落ちたようだがそれでも僕より段違いに強い。また仕事では税専門の弁護士として大手会計コンサルティング会社で活躍している。仕事と趣味を両方高いレベルで楽しんでいるのは尊敬する。クライミングの目標はセバスチャンだけどまだまだ遠いな。

最後に今回の遠征で登った課題リスト(リンク先にビデオもあります!)。

7c
Noir Desir

7b+
Pince Mi

7b
Belle Gueule Assis
Immodium Assis
Noir Desir Gauche
Yogi

7a+
Oliver Twist

7a
Belle Gueule
Immodium
Le Jeu du Toit
Retour Aux Sources
Tentation
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